北海道学校給食会が給食に供給した中国産マッシュルームから異臭があり一部の児童が腹痛などを訴えた問題で、製造元の天狗(てんぐ)缶詰(名古屋)は八日、北海道新聞の取材に対し、自主回収対象商品だと認識しながら同給食会に伝えず、販売を続けていたことを明らかにした。同社は「食品会社として極めて不適切。おわびしたい」(企画課)としている。
同社によると、水煮マッシュルームの製品について、全国から異臭の苦情が相次いだことから、一月三十日に自主回収を決め、札幌を含む全国七営業所に回収を指示した。回収対象は「賞味期限二○○九年一月七日」で、原料納入業者五社のうち、異臭の原因となった原料を納入した一社から作った製品。
三十一日に同社の札幌営業所員が同給食会を訪れたが、自主回収の件は伝えず、「臭いがきつい製品がある可能性がある」とだけ報告。翌二月一日にこの一社以外の製品を同給食会に持参し、臭い、味とも異常ないことを示し、この一社の製品を含め同給食会への納入を続行した。同給食会も各学校への供給を続けた。
札幌や小樽で異臭が相次いだため、同給食会は七日になって回収を開始。その後、同社から自主回収対象製品だったことを知らされた。
同給食会によると、一月二十五日-二月六日の同製品納入先は道内二十市町村の百四十四小学校、九十三中学校、九特別支援学校。七日の回収開始前に大半の学校が既に使用していた。
同給食会の諌山(いさやま)和義事務局長は「自主回収商品だと知らされていれば当然供給を止めた。詐欺とは言わないまでも信頼関係が崩れる」と非難。同社本社は「自主回収指示を出したのに札幌営業所がなぜ納入を続けたのか分からない。保健所の指導を受けながら原因を究明していきたい」、同社札幌営業所は「取材には本社で対応している」としている。
(北海道新聞より引用)
2008年2月9日土曜日
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